採用担当者インタビュー

住友重機械イオンテクノロジー株式会社の採用担当者インタビュー記事

INTERVIEW

住友重機械イオンテクノロジー株式会社

取締役
商品開発担当 企画管理部長

月原 光国 様

世界トップレベルと競いあえる環境。 変わりゆく最先端のニーズに応えるため、顧客の声を聞いて装置の進化に取り組める人材を求めています。

必要とされるものが変わっていく半導体の専業メーカーとして。

今日はよろしくお願いいたします。まずは事業内容について教えてお話いただけますか?

半導体を製造するための重要な装置であるイオン注入装置の企画、設計、製造、販売からサービスまでを行なっている会社です。今のところ顧客としては半導体メーカーだけ、プロダクトとしてもイオン注入装置しかない、という専業メーカーです。

会社としては、元々、アメリカの資本とのジョイントベンチャーで35年前に設立した「住友イートンノバ」が前身企業です。2009年に住友重機械の100%子会社になるまでは、親会社であるアメリカの会社が日本以外のマーケットを持っており、我々は基本的に日本国内のみという制約のもとに事業を展開していました。当時、80年代後半から90年代にかけて日本の半導体が強かった頃は世界シェアの4割程が日本だった時代があり、日本しかマーケットがなくても充分だったところがありました。ところが、その後日本の市場が縮小していくなかで、資本提携の解消があり、グローバルに展開できるようになったという経緯があります。

ただその時点がデビューですから、簡単に顧客獲得もできません。少しずつ顧客を獲得して、名前を住友重機械イオンテクノロジーというわかり易い名前にしたことで認知度が上がりました。手の届くところから少しずつ、まずは台湾から、その次に中国の大陸、今は韓国にマーケットを広げていっているという状態です。年によって変動はありますが、現在、およそ半分が国外での売上ですので、海外に出ていなかったら今の半分の大きさの会社だったのではないかと思っています。

半導体業界について教えていただけますか?

今、半導体そのものが脚光を浴びています。例えば、すべてのものをインターネットでつなぐIoTで必要になってくるデバイスであるとか、AIで大量に情報を処理するなどの場合ですね。データのトラフィックそのものが桁上がりに上がっていますので、扱うデータ量が増えるということは、半導体のチップが必要になるということです。また、自動車産業が現在革命期にあり、電動化、自動化という2つの大きな動きには半導体は欠かせないものなので、業界の底上げにもつながっています。

この業界は、必要とされるものが変わっていくこともあり、国内外共に競争は激しいので、性能の向上は常に求められますし、ヒット商品を出したら後はゆっくり、ということはありません。作り上げても、またそれを改善して他社に遅れをとらないように、逆に遅れを取ったときはどうやってキャッチアップするか、進化していくために対策を考える必要があります。



半導体そのものを日々の暮らしの中で気にかけることはないのですが、様々なところで使用されているのですね。

皆さんが持っているスマートフォンやパソコンの性能が上がっていることを考えていただけたら容易にお分かりいただけるかと思います。スマートフォンのカメラを例に挙げるのがわかりやすいのでご説明しますと、スマートフォンのカメラはあの大きさのレンズの後ろ側に小さなチップが入っていて、それがイメージセンサー(光を電気信号に変換する半導体)です。わずか5ミリ~10ミリ角ほどのチップなのですが、300万画素程度しか記憶させられなかったものが、最新の機種では2000万画素ほどになっているんです。一眼レフなら本体そのものもそれなりの大きさがありますが、スマートフォンの場合は横にはサイズを大きくできません。そうするとミクロン単位ではありますが、深い構造にする必要があって、そこに弊社の高エネルギーイオン注入装置が使われているわけです。

間接的にではありますが、皆さんの生活に密着した製品に影響のある仕事ができているのかなと思っています。

専業メーカーとして選ばれる強みはどういったところにありますか?

最先端で活躍されている顧客のニーズに応えることができていると、新しい情報が入ってくるということが大きいです。お客様が次のステップに進む際には、その段階に合った装置が必要になります。私どもは、そのプロセスにおいて必要になることを教えてもらって、それを目印に装置を開発します。そうすると、開発した装置を提供することによって、他社よりも優れたプロセスを築いていただけます。装置とプロセスは両輪なので、その双方で最先端を進むという関係ができると、新しい情報が入ってきて一歩先んじた開発ができるということは強みですね。


開発・製造・カスタマーサポートの3つの部門で人材を募集中。

今後どういった職種の人材が必要になってきますか?

中途採用で募集しているのは、開発・製造・カスタマーサポートの3つの部門です。

その中でも、カスタマーサポートの募集には力を入れたいと思っています。日本だけがマーケットだった時はそうでもなかったのですが、海外展開後、特に中国となると範囲も広大で、1拠点でカバーできる範囲が限られてきます。上海に現地法人を作りましたので、人員の強化は必要になっています。

営業やマーケティングの人の担当者はもちろんですが、日々顧客の声を聞き、装置のサポートをするのはフィールドサービスの人です。営業とサービス、また、トップレベルからラインの担当者まで多層的にお客様に接して、アプローチすることが重要だと思っています。多層的に接する中で色々な情報が出て、その情報を社内で共有することによって、また次のアプローチが可能となり、社内外で連携をとれるような状況作りができればと思っています。

また、お客様のところにも研究所があるので、その研究所の人と装置の話だけではなく、プロセスの議論ができる人も来ていただきたいですね。そのインターフェイスとなる人は、聞いてきたことを装置に置き換えて考えられる人、装置のこともプロセスのことも両方わかっている人であればと思います。

設計の担当者については、「作って設計して終わり」ではないので、外には行かず社内にずっといるという設計者はいません。サービスや営業を経由して要望を聞くのではなく、直接行って声を聞いて、実際の現象をじかに見て、今後に活かします。国内はもちろん、海外の顧客でも行ってみてわかることも多いです。



どういった経験をお持ちの方がいいでしょうか?

設計で言えば、設計していたものは問わないのですが、やはり即戦力となっていただきたいので、機械設計経験者の方です。サイズ感としては、0.1ミリの寸法精度を求めていくような手で持てるくらいの大きさのものが多いです。求めるのは、単なるドロワー、つまり絵描きさんではなくて、計画ができる人ですね。設計者というと、CADソフトを使ってとにかく図面を描く、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのですが、設計の仕様に対して、こういう設計思想でこういう構造で実現しようという、一番の上流のところが考えられる人、クリエイティブな発想を持って、設計的な着想を持って設計ができる人が良いと思います。

私自身設計をしていたので、若手社員の設計の人には、「設計は思想」「設計は最終結果」「設計は未来を支配する」という3つのことを伝えていました。どのような思想で設計した装置かわかることがまずひとつ。とりあえず設計してあとで直せばいいやという設計が実は多いのですが、設計は最終結果なので覚悟を持って設計してもらいたいということもあります。また、設計でものを作ったら、未来の人はずっとそれを使うという将来的な見通しも必要なので、その3つのことは心がけてやってもらいたいなと思っています。

サポートの人は、設計とはまた違って、機械も相手にしますが、相手先のお客様と応対するので人格がしっかりしている人がいいですね。もちろん、技術についての知識を身につけた上でお客さんの要望を聞くので、装置のことを正しく理解していただく必要はあります。


地方にある企業でも、戦いようによっては世界のトップレベルと競える。

中途採用の方はどのくらいいらっしゃいますか?

割合としてはかなり多く、4割くらいでしょうか。古株の幹部やカスタマーサポートのマネージャークラスも中途採用の人が多くいます。来ていただいた経緯もU・Iターンの方はもちろん、東北なら東北の方、九州なら九州と、国内の各地方で勤めたいと言って来られる人も多いです。

転勤の有無はいかがでしょうか?

サービスの部署は転勤があります。開発の拠点は愛媛なので、開発部の人は基本的に転勤がありませんが、短い出張はあります。



やりがい、働きがいを教えていただけますか?

さほど大きくない、主な立地が地方にある企業でも、戦いようによっては世界のトップレベルと競えるというところです。お客様は色々な観点で装置を買いますが、やはり2番目に良いものでは駄目で、ベストな選択肢に残らないと購入していただけません。そのベストを追求した装置を作りたいと思っています。全勝はできなくても、世界のトップレベルの大きな会社と地方の片田舎の会社が最先端のことでわたり合うことができるというのは、心が躍ることではないかと思います。

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